垢抜け前と垢抜けた現在のビフォーアフターの写真をXやTikTokで公開して注目された、インフルエンサーのレイラさん(25)。学生時代は「自分がブスだと自覚しなきゃいけない」と卑屈になっていたという彼女に、いじめられていた中学時代、垢抜けのきっかけ、厳しい経済状況の実家などについて話を聞いた。

「母から『砂糖に水を混ぜればジュースになるから』と」貧困家庭の少女時代

 レイラさんは1歳から中学1年生まで宮城県の田舎で育った。「クラスには、私ともう1人の2人しかいませんでした。1年と2年、3年と4年、5年と6年でクラスが成り立っていて、全校で3クラス。全校生徒は16人だったんじゃないですかね」と当時を振り返る。

学生時代のレイラさん (本人提供)

 家は農業を営んでおり、「東京ドーム2個分ぐらいの敷地があって、そこで畑をやっていたんです。鶏も200羽くらい飼ってたので、よく卵を食べてましたね」と話す。しかし、中学2年生の時に両親が離婚。母親と4人兄妹で千葉に引っ越すことになった。

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 新しい学校では「ブス」「キモヲタ」と陰口を言われるなど、いじめを受けた。「私の席はバイキン扱いされて、席移動の時には『おえ~』と言いながら座ったりしていました」とレイラさんは当時の苦しい経験を語る。

 家計は厳しく、母親は看護師資格を取るために学校に通いながら、介護士としても働いていた。「ジュースを飲みたいと言うと、母から『砂糖に水を混ぜればジュースになるから』って説明されて砂糖水を飲んでました(笑)」と当時の貧困ぶりを笑いながら話すレイラさん。

「中学時代はずっと同じ服を着ていたので、みんなが服を毎日替えているのがうらやましかったですね。私は従姉妹のお古とかを着ていて、しかも何年も前のデザインのものだから『ダサい』って言われてたので」と振り返る。

レイラさん

 高校生になって垢抜けを決意したレイラさんは、「自分のちょっと暗い性格や引っ込み思案なところを克服するために、いろんな人に話しかけるようにしました。授業中に手を挙げるようにもなりましたね」と変化のきっかけを語る。

 洋服やメイクの研究は「InstagramやTwitter(現・X)に出てくるモデルさんとかを参考にしていました」と話すレイラさん。費用はすべてバイト代から捻出していた。「最初は松屋で、その次はラウンドワンのゲームセンター。その次に居酒屋とかき氷を作るイベントスタッフ。あとは、ライブのスタッフもやったし、工場でも働きました」とアルバイト遍歴を説明する。

「高校卒業後は看護師を目指して専門学校に通い、看護師として3年4ヶ月働いた後、インフルエンサーとして独立。「看護師をしながらSNSもやっていて、SNSのほうが忙しくなってしまって」と転機を語る。

 3年前にTikTokに垢抜けビフォーアフターの動画を投稿すると「整形、整形」「加工、加工」といったコメントが殺到。「予測はしていたけど、そのときは耐性がついてなくて。いまはなんとも思わないんですけど、けっこうショックでしたね」と当時を振り返る。

 垢抜けに最も効果的だったことについて聞くと、「本当にたくさんあるんですけど、内面的なものでいうと、自分から積極的に行動することだと思います」と答えるレイラさん。「でも、結局は気持ちが一番だと思いますね。いじめられてふさぎ込んだけど、回り回って自分らしさを取り戻した。それが最も効果があったと思います」と語った。

写真=三宅史郎/文藝春秋

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