高橋一生出演の第3話はメディア内幕もののスリラー
第3話「ON AIR」は、中国による浸透工作やフェイクニュースの蔓延など、現代に起こる戦争の一側面を切り取った“メディア内幕もの”のスリラー。ヤンは「エンターテイメントとして純粋に面白い脚本。そういう意味でもぜひ出演したかった」と話す。
物語は中国軍が台湾海峡を包囲するなか、大規模な通信障害で社会が混乱に陥る場面から始まる。とある事情から台北のホテルに身を隠していた藤原は、絶体絶命の事態を打開すべく、元恋人でニュースキャスターのシア・ユーシャンに独占取材を提案。ところがテレビ局内は、戦争の不安と偽情報、視聴率争いで極限状態にあった。何を報じ、何を報じるべきでないのか。藤原が握る情報と、台湾に迫っている脅威の関係とは?
キャスターのシアは、パニックに陥る局内でも報道の信頼性を最も重視し、確固たる意志を貫こうとする役どころ。彼女を演じるリェンは、エッセイスト・詩人としても活動しており、「自分は読書好きで、これまではあまりテレビを見る習慣がありませんでした」と告白する。
出演を引き受けたあとは、役づくりのためキャスターの仕事ぶりを徹底的に研究した。日常的にニュース番組を見るだけでなく、各局のキャスターの特徴を観察し、実際の音声を繰り返し聴き込んだという。新聞記事を手元に置き、正面をまっすぐ向いたまま読み上げて、内容を淀みなく正確に伝える特訓にも取り組んだ。
もっとも、シアと自分の性格は真逆だという。「私は流れに身を任せ、人生を素直に受け入れるタイプ。他者とは衝突したくないし、なるべく穏やかに生きていたい」と笑う。
リェン シアは勇敢で、頑固で、信念を相手と戦わせることもいとわない、私以上に強くて責任感のある女性です。演じることで、自分のなかにあった勇敢さや激しさを知ることができました。普段の自分にはできないことも、演技ならば自然とやれることが面白いし、得られるものも大きい。さまざまな役を通じて、自分がよりよい人間になる方法を学び続けているように思います。


