台湾ドラマ史に残る重要作
ちなみに、ふたりは『流麻溝十五号』でもワンシーンだけ共演している。以前からヤンとの本格共演を熱望していたというリェンは、念願の再タッグを「夢がひとつ叶ったよう」だと振り返った。「(ヤンは)歌も演技も本当に素晴らしい方。自分に制限をつくらない方とのお仕事は楽しく刺激的で、私も自由な気持ちになれます」。
「零日攻撃」は台湾ドラマ史に残るであろう重要な一本だ。リェンは「敏感な題材や、意義のある作品に挑戦することは自分自身へのチャレンジ」という。複雑なテーマを体現する役柄が続くが、「私自身とはかけ離れた、使命感にあふれた人を表現することは私の使命なのかもしれません」とも語った。
ヤンも「音楽活動で特定のイメージがついているぶん、俳優としてこのような作品を引き受けることにさほど抵抗感はありません」と話す。「僕はもっと成熟した役者になりたいんです。いつか誰も引き受けられないような題材の作品が出てきたとき、本当に重要な物語を伝えられる役者に。『零日攻撃』はまさしくそんな物語でした」。
「零日攻撃 ZERO DAY ATTACK」 (Prime Videoで配信中)
中国による台湾侵攻により混乱する台湾社会を、ホラー、サスペンス、ブラックコメディ、ファンタジーなど様々なスタイルの全10話のアンソロジーで描く。
――台湾総統選のさなかに起きた爆弾テロは、各党の政治闘争を巻き込み、その裏では台湾との武力衝突をにらむ中国共産党が、大規模な軍事演習を行っていた。その渦中、中国の偵察機Y-8が東台湾沖の太平洋に墜落、消失。中国共産党はその捜索と救助の名目で、大量の海軍と空軍を投入した。台湾内では中国の侵入者による侵略が進んでおり、あらゆる階層において金、権力、欲望、そして存亡の危機で台湾人を脅し、誘惑している。政治家から小さな町の村人、メディアのキャスターから有名ライブ配信者、国軍の幹部から一兵卒の若者まで、台湾の誰もが台湾海峡での戦争において、命がけの決断を迫られている――。
CAST
謝怡芬(Janet)/游安順(ヨウ・アンシュン)/高橋一生/連俞涵(リェン・ユーハン)/楊大正(ヤン・ダージャン)/陳妤(チェン・ユー)/孫沁岳(ヨーク・スン)/杜汶澤(チャップマン・トウ)/謝章穎(シエ・ジャンイー)/水川あさみ/張洛偍(ロイ・チャン)/藍葦華(ラン・ウェイホア)/楊富江(ヤン・フージアン)/戴立忍(レオン・ダイ)/潘慧如(エイダ・パン)/莊凱勛(カイザー・チュアン)/侯彥西(ホウ・イエンシー)/李冠毅(リー・グアンイー)
2025年/台湾/テレビドラマ/全10話 ©︎ZERODAY CULTURAL AND CREATIVE


