「常に100万円の札束をバッグに入れて持ち歩いていた」
成瀬さんの友人も「2人のあいだにトラブルはなかった」と証言する。
「成瀬が殺される理由があるなら金しかない。成瀬が常に100万円の札束を2、3個バッグに入れて持ち歩いていたことは歌舞伎町内の人間なら誰もが知っている。北にとって、常に現ナマを持ち歩く成瀬は鴨が葱を背負って来たように見えたのかもしれない」
成瀬さんと周囲が連絡を取れなくなった日時と警察発表などを照合すると、殺害されたのは、6月23日から24日にかけて。北は、冒頭のLINEを22日午後8時55分に送信。本人が〈やっちゃいましょおお〉と送ったように、その直後に犯行に及んだとみられる。
口癖のように「タタキ(強盗)をしたい」と…
A氏が振り返る。
「北はギャンブルに負けたりするたびに『タタキ(強盗)をしたい』と口癖のように言っていた。もう何年も前からそんなかんじでしたよ。冗談なのかなと、話を流したり、その場のノリで知恵をかしたりしたこともあったんですけど。22日のLINEは、どこか異様な雰囲気で、〈明日これますか〉と言われた直後に〈さっそくひとりね〉と複数人を襲おうとしているかのようなメッセージがきたので、怖くなってすぐ断りましたよ。その後、北が事件に関与し逮捕されたと聞いても、まったく驚きませんでした」
A氏がこう受け止めるのも無理はない。今回のLINEだけでなく、過去にも北の狂気の一面を目の当たりにしていたからだ。
