実家に避難するも連れ戻され…浴びせられた高圧的な言葉
集団での暴力に耐えられなかったA君は寮を脱走し、両親のいる実家に避難した。連れ戻しに来た部長の惇一氏から再発防止策を取ると説得され、寮に戻ることにしたのだが――。
〈中井監督から高圧的な言葉を浴びせられたというのだ。
監督 「高野連に報告した方がいいと思うか?」
A君 「はい」
監督 「2年生の対外試合がなくなってもいいんか?」
A君 「ダメだと思います」
監督 「じゃあどうするんや」
A君 「出さない方がいいと思います」
監督 「他人事みたいに……じゃあ何て言うんじゃ。『出されては困ります』やろ」
A君 「はい」〉
この中井監督とA君のやりとりについて、広陵高校は「このとおりのやりとりがあったとは判断しておりません」と回答するが、この会話は惇一部長がA君の両親に渡した回答書に記されている。
中井監督の非情な対応はこれだけに留まらない。A君が寮に戻った1月27日、中井監督から最もショッキングな言葉を投げかけられたというのだ――。
その詳細は柳川氏のレポート「広陵高校野球部『堕ちた監督』」で詳述されている(9月10日発売の『文藝春秋』10月号、および9月9日先行公開の「文藝春秋PLUS」に掲載)。同レポートでは、他の元部員も暴力事件を告発している。そしてA君と同様に、中井監督は暴力事件の隠蔽を強要するかのような発言をしていたのだ。
