900万部を超える大ベストセラーとなり、アニメ化・実写化などのメディアミックスも果たした『わたしの幸せな結婚』。そのシンデレラストーリーは女性読者に強く支持され、今も続くムーブメントのはしりとなったが、その作品と舞台を同じくして、作者・顎木あくみさんが新たに執筆した和風恋愛ファンタジー小説『人魚のあわ恋』をご存知だろうか。
八百比丘尼の人魚伝説を題材に綴られる本作は、小説第1巻が2024年2月に発売になったばかりだが、同年11月から早くもコミカライズ版がスタートした。連載は現在、文藝春秋が運営するWEBまんがサイト「Seasons」にて毎月第1・3金曜日に最新話が更新され、人気を博している。
そして9月16日に迎えた第2巻の発売を記念して、今回はコミカライズを担当した漫画家・タムラ圭への特別インタビューを敢行。コミカライズに至る経緯や、作品への思いについてお聞きした。
漫画家・タムラ圭に『人魚のあわ恋』コミカライズ版の秘密を聞いた
――『人魚のあわ恋』のコミカライズ版の作画を担当されることになったいきさつを教えてください。
現担当編集さんと以前別の作品をご一緒していたご縁で、ありがたくもお声をかけて頂きました。あの顎木先生の新作小説をコミカライズするというお話、私が担当してもいいのかという複雑な心境になりましたが、こんな機会今後一生ないと思いお引き受けしました。本当に光栄です…!
――オファーを受けて、『人魚のあわ恋』の原作小説を初めてお読みになった時の印象を教えてください。
仄暗さと華やかさとのギャップがとても面白い作品だなと思いました。
“人魚の血の娘”ということで朝名は家族には虐げられていますが、その中での華やかな女学院生活、そして先生との恋愛がありいろんなドキドキ感を味わえる。
前半は朝名のことを知りながら緊張感を持ちつつ読み進め、後半は一気に読破しました。


