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父の死の守り人としての役目を果たすべき私は夢の中で白布に巻かれた亡骸に取り縋って泣いていた。白布の中の人は父であったのか、それとも父親を亡くした私の悲しみ、喪失感が形になったものだったのか。
「石原家を率いて来たランナーは去ってしまった」
夜が明けて翌日になると、父はもう抜け殻になってしまった様に感じた。生者必滅。私達の石原家を率いて来たランナーは去ってしまった。私もまた、手にしたバトンを次の世代、次の世に丁寧に渡していかねばなるまい。
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