判決を受け、教員免許は失効。だが紛失を理由に免状を返納せず、07年、同じ免許状で山口県の私立高校で勤務を再開。無免許が発覚すると、12年にはさらに遠方に移り、埼玉県日高市、秩父市、群馬県片品村などの小中学校に順に勤めた。

 過去の情報を知った住民が埼玉県に情報提供し、13年には、教育職員免許法違反容疑で逮捕され、罰金刑となっている。

「“古畑”で検索されると無免許がバレると学習し、養子縁組で橋本、近藤に改姓。教員免許も苗字の部分を貼り替えて偽造し、また教員に応募するようになった」(同前)

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「橋本」「近藤」時代に1度ずつ偽造を見破られ、14年、17年に実刑判決を受けるも、2年6カ月の服役後に帰郷。手にしたのが須恵町などの教職だった。

逮捕前の近藤被告(日テレNEWSより)

鬼畜教師の“裏技”で露呈した「教員制度の抜け道」

「児童買春が近所で有名になってからは見かけんくなった。お父さんは早くに亡くなって、お母さんも4年前に肺がんで。その少し前に実家に帰ってきたんよね。

 今は妹さんと2人暮らし。街で古畑さんに会って挨拶したら、妹さんがわざわざお礼に来たんよ。『兄と普通に話してくれてありがとうございました。本人も喜んでいました』って。1度の過ちって思っとったけど、こんなに前科を重ねていたとはね……」(近隣住民)

 生徒を恐怖に陥れる鬼畜教師が駆使した“裏技”で露呈したのが、教員制度の抜け道だった。

「免許状が実在するか確かめるシステムは都道府県教委の管轄。免許状の書式も県によって異なるため、市町村ごとに採用する臨時職員の場合は特に見抜きづらい。また、わいせつ教員を登録する国のデータベースは氏名で検索するため、改姓すると辿れない」(文科省の担当者)

 別の近隣住民は語る。

「立派なお家で、庭に剪定も来て、暮らしには苦労していなかった。独身だったけど、先生になれば女子に相手してもらえるもんね」

 再発防止が急務である。

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 週刊文春では「変態教師撲滅キャンペーン」の取材を進めています。教員による性犯罪 などに関する情報を文春リークス(https://bunshun.jp/list/leaks)までお寄せ下さい。

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