熊をはじめ鹿や猪などの獣害が深刻化している。気候変動による食糧不足、猟師不足、里山の過疎化などの逆境の中で、頼もしい女性猟師たちが奮闘中!(全4回中の1回目/続きを読む

ハンター女子の高野沙月さん ©深野未季/文藝春秋

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東京でジビエの美味しさに開眼

 デザイナーとして働いていた東京でジビエの美味しさに開眼した高野沙月さん。早速狩猟免許を取得し、北海道河東郡上士幌(かみしほろ)町にJターンしたという。

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「若い世代のハンターの増加を実感し、業界の慣習に縛られずいろんな選択肢を作ろうと、株式会社Fantを設立したんです」

会社社長でもある高野さん ©深野未季/文藝春秋

 同社が提供するのは“ハンターと農家”“ハンターと飲食店”を繋ぐマッチングビジネスだ。

「鳥獣被害に悩む農家さんや、ジビエを購入したい飲食店が、ハンターに対して駆除やジビエの調達をオーダーできる仕組みです。ジビエは食肉処理施設を経て、店に直接納品されます」

 全国600店舗が登録し、1800人のハンターが待機中だ。

次の記事に続く イノシシを捕らえても市場に出せない…登録者数17万人の“ハンター女子YouTuber”が明かす「獣害対策のシビアな事情」

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。