熊をはじめ鹿や猪などの獣害が深刻化している。気候変動による食糧不足、猟師不足、里山の過疎化などの逆境の中で、頼もしい女性猟師たちが奮闘中!(全4回中の3回目/続きを読む

凄腕ママハンターの福山萌子さん ©深野未季/文藝春秋

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育てた有機野菜とともに小学校の給食用に納品

 北海道上川郡当麻(とうま)町の福山萌子さんは凄腕のハンターだ。年に200頭のエゾ鹿を撃ちヒグマを仕留めた経験もあるという。

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「毎日見回っていると鹿の動きが予想できるようになるんです。でも、全部撃ったら警戒されるので、駆け引きしつつ」

鹿の動きが予想できるという ©深野未季/文藝春秋

 狩猟が解禁される冬は道内各地へ、春から秋は地域の農家の依頼を受けて駆除に尽力する。

「実は私が狩猟免許を取ったのはジビエ好きの夫に頼まれたから(笑)。私の子供たちもジビエが大好きで、今では私が育てた有機野菜とともに鹿肉を当麻小学校の給食用に納品しています」

「ハーベストガーデン福山」で蕪「あやめ雪」を収穫 ©深野未季/文藝春秋

 駆除された鳥獣が有機野菜とともに食卓に並ぶことで、命のバトンが繋がれていく。

次の記事に続く 「山では殺さず生捕りに…」“奈良のハンター姉妹”のジビエ肉が愛好家を虜にするワケ

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。