2025年12月25日、オイシックス・ラ・大地株式会社が「本日の報道について」と題するリリースを発表した。冒頭は以下の通り、説明を行った。

 

「本日発売の『週刊文春』において、弊社代表高島の言動に関する記事が掲載されました。本件に関し、弊社サービスを利用しているお客様、株主の皆様、お取引先様、従業員ならびに関係者の皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます」

 

 続けて「週刊文春」の報道への説明を行った上で、当該記事により関係者の皆様にご迷惑をかけた経営責任として、高島社長より報酬の自主返上の申し出があったことを報告。12月25日の取締役会で「月額報酬3ヶ月分の全額返上」が決定したと発表した。

 

 高島社長もコメントを発表した。

 

「この度は、多くの方にご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ありませんでした。自身の至らなさを深く猛省し、再発防止を徹底し、皆様の信頼回復に全力を尽くしてまいります」

 

 一体、どのような記事だったのか。12月24日配信の「週刊文春 電子版」記事よりハラスメントについて報じた部分を抜粋した記事を再公開する。

 食品宅配サービスを展開する企業、オイシックス・ラ・大地。2000年の創業以降、売り上げは右肩上がりに伸び、2013年には東証マザーズに上場(現在は東証プライム)。2024年の売上高は上場から12期連続増収となる2560億円、営業利益は前年比34%増の69億円と快進撃を続ける。

食品宅配サービスが人気のオイシックス(オイシックス公式サイトより)

 近年は食品にとどまらず、多角化経営に舵を切り、プロ野球球団・新潟アルビレックス・ベースボール・クラブを運営。2026年から元巨人軍の桑田真澄氏がCBO(チーフ・ベースボール・オフィサー)に就任することが発表され、大きな話題を呼んだ。

 破竹の勢いで成長を遂げるオイシックスだが、代表取締役社長をつとめる髙島宏平氏(52)にハラスメント疑惑が浮上している。

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 同社の社員が明かす。

「頭もキレるし、人の心を掴むのもうまい。社員面談では『〇〇さんは今こう考えているでしょ?』と、まるで心の中を見透かすように話す。スピーチも上手で、東日本大震災のときは、全社員を前に『We Are the World』を流しながら熱いスピーチをして、号泣する社員もいました」

オイシックスの髙島宏平社長 ©時事通信社

「頭悪すぎる」「バカなんじゃない?」と社員を“激詰め”

 他方、その熱血ぶりが社内に軋轢を生むことも。別の社員が語る。

「自分で何でもできてしまうからか、社員を『頭悪すぎる』『バカなんじゃない?』などと“激詰め”し、パワハラだと指摘する社員もいます。また、飲み会で女性社員に『エッチのときはメガネをかけるのか』と尋ね、周囲はドン引きしていました。髪の薄い取締役を『ハゲ』といじるなど、時代に合わない発言にヒヤヒヤさせられる社員も多い。コンプラ研修をしてもピンと来ていないようで……」