「銀河系まで飛んで行け!」の歌詞が持つ“普遍性”

 一方でサビの〈銀河系まで飛んできゃいいのに〉やBメロの〈近づく想いは傷つけられて 涙をふくたび綺麗になった〉のメロディには吉田拓郎節が感じられ、上記の布陣での制作がしっかりと楽曲の魅力に繋がっていることがわかるだろう。

 なによりも本楽曲の魅力はその歌詞にあるといえるだろう。〈あいつなんか銀河系まで飛んできゃいいのに〉という荒唐無稽でありながらどこか納得させられてしまうような切実さも感じられるフレーズで始まり、その後も宇宙を彷彿とさせる壮大なフレーズをちりばめつつ、あくまでも“あいつ”と“私”の失恋がテーマになっているところに普遍性も感じられる。

キャンディーズ ©文藝春秋

 洗練された高嶺の花ではなく、『8時だョ!全員集合』(TBS系)といったバラエティ番組が出自のひとつであることが象徴しているように、親しみやすさが持ち味のキャンディーズらしいユーモアは「銀河系まで飛んで行け!」にも歌詞を通して込められていると言っていいだろう。喜多條忠の手腕、そして伊藤蘭、藤村美樹、田中好子らメンバーが培った“キャンディーズらしさ”があってこそ生まれたのが、この「銀河系まで飛んで行け!」なのである。

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 1978年4月にキャンディーズの解散コンサート『ファイナルカーニバル』が開催されてから実に48年。ほぼ半世紀といえる年月が経過した今、再びキャンディーズの楽曲が注目されていることに、音楽の時代や世代を超えるパワーが感じられる。若者たちが50年前の楽曲に動画サイトやストリーミングサービスを通して触れ、新鮮に受け取っていることは音楽シーンにとっても希望の光になり得るだろう。

「銀河系まで飛んで行け!」のリバイバルヒットは、日本のアイドルシーンにおいて一時代を築き上げ、現在もなお活動するアイドルや音楽シーンに大きな影響を与えているキャンディーズというグループの凄さを改めて提示してみせるものとなった。本作のリバイバルヒットが現在のリバイバルブームに新しい一手を打つことに期待したい。

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