なぜ柄本明は“変わらない”のか
柄本自身、作品への向き合い方はハリウッド映画であれ、日本映画であれ、長年活動してきた小劇場であれ変わらない。台本への向き合い方も同じで、あらかじめスタンスを決めることはせず、最初は「ただパッと読むだけ」だという。
「読めば何かを必ず考えてしまうので、特別なことは考えません。『これは難しいな』と感じることもあれば『簡単そうだな』と思うこともありますが、結局、簡単だったことは一度もないですね。やっぱり、生きていくうえで単純なことは何ひとつないんですよ」
“生きていく”とは、作品ごとの役柄を生きることなのか、柄本明という個人の人生を生きることなのか。
「僕は『役を生きる』って言葉にはあまり興味がないんです。むしろ『仕事』という言い方かな。この仕事で生活できてしまったし、今まで続けられてしまったし、やめようと思ったこともないんだから。それに、やめないということは嫌いじゃないんでしょう」
これほど高い評価を受けてなお、自身の仕事については「僕はアマチュアである、ということが矜持です」という。
「僕ら(東京乾電池)の芝居は自分たちがリスクを背負ってやるもの。仲間を集め、アルバイトで稼いだお金で小屋(劇場)を借りて、お祭り騒ぎをする。そのことは今の時代も変わりませんが、僕も若い時にそういうものがかっこよく見えたからこの世界に入り、劇団を作った。もちろん映像のお仕事をさせていただく以上、間違いなくプロではありますが、そこにはさまざまな揺らぎがあります」
どんなことも結局チャレンジになる
最後に野暮な質問であることを承知で、『レンタル・ファミリー』に出演した今、新しくチャレンジしたいことを聞いてみた。
「えっと、求められてるのは“ハリウッド進出”とかって答えなのかもしれないけど(笑)、言ってしまえば、人間すべてがチャレンジじゃないですか。もはや、チャレンジという言葉も使いませんよね。劇団も『しょうがないよ、やってるんだから』という感じ(笑)」
そして、ぽつりとつぶやいた。「うん、どんなことも結局チャレンジになるんですよ。『明日の朝ごはん、何を食べようかな』みたいなことも含めてね」
『レンタル・ファミリー』(原題:Rental Family)
監督: HIKARI『37セカンズ』「TOKYO VICE」「Beef/ビーフ」
出演:ブレンダン・フレイザー、平 岳大、山本 真理、柄本 明、ゴーマン シャノン 眞陽ほか
日本公開:2026年2月27日(金)
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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