北関東で名を轟かせたレディース「魔罹啞(マリア)」の総長を務め、2度の逮捕・服役を経た廣瀬伸恵さん(47歳)。現在は建設会社の社長として刑務所や少年院の出所者の社会復帰を支援する彼女だが、その過去はあまりにも壮絶だ。中学1年生でヤンキーに目覚め、温泉街でコンパニオンとして働き、覚醒剤に溺れていくまでの道のりを、廣瀬さんは赤裸々に語った。
「ヤンキーを極めたい」好奇心が深みへ引き込んだ
廣瀬さんが変わったのは中学入学直後だった。いじめのターゲットにされたこと、両親の不仲が重なり、「ヤンキーになれば弱い子をいじめているヤンキーをギャフンと言わせられるかも」と思い立つ。ブリーチ剤で金髪にし、ピアスを開け、先輩たちにシメられながらも一切折れなかった。「金髪じゃなくて黒く染めてこい」と言われても従わず、「一つもかわいがってもらえないで、ずっと先輩にシメられ続けていました」と廣瀬さんは振り返る。
学校をほぼ離れた廣瀬さんは、父親のクラウンの鍵を盗んで自ら運転し、給食だけを食べに登校するという生活を送る。やがてシンナーが日常に入り込んでくるが、廣瀬さんに迷いはなかった。「ヤンキーを極めたい」という一心から、「薬物とかにも全く抵抗はなかった」と言う。
その後、中学生でありながら年齢を偽り、温泉街でコンパニオンとして働き始める。時給4000円、2時間の宴会で1日2万円を稼ぐ日々。だが中学生であることがバレて、追い出されると、今度は茨城・古河のヤクザの事務所周辺に流れ着く。そこで覚醒剤と出会うが、最初は「気持ち悪くなって吐いちゃって」と全く効かなかった。
転機は、好きなヤクザの男に「やってみろ」と言われた瞬間だった。「全身がゾワゾワっとして、彼の手がちょっとでも触れただけで、それまで感じたことのない快感が押し寄せる」。廣瀬さんはそう語り、「シャブやってのセックスなんか覚えたら、もうやめられない」と続ける。「私以外にたくさん彼女がいても、何番目でもいいからシャブとあなたが欲しい」——そう思うほど、脳は蝕まれていった。
18歳でレディース「魔罹啞」を自ら立ち上げ、最終的には40~50人規模にまで拡大させた廣瀬さん。しかし、そこからの彼女の人生は大きな転落を迎える。
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