なぜ今の応援スタイルをするようになったのか
著者が最初に声を掛けたのは数年前の仙台だった。彼はノートパソコンを持ち歩いての遠征だったのを覚えている。
「パソコンがあったらホテルでもネットがつながるし、全国どこでも仕事が出来るんです」
しかし、最近は野球の遠征を満喫する為にパソコンは持って行かず、現地のグルメや観光を充実させているという。
なぜ今の応援スタイルをするようになったのかも訊ねてみた。すると意外な所にヒントが隠されていたというのだ。かつて、優勝に向けての応援テレビ中継のロケに、ホークスファンの一人として参加したことがあるという。その時に現場のADさんがスケッチブックに『次の話題にいきましょう!』などと大きく書いていたのを見て閃いたそうだ。
ただスケッチブックだとエコではないと感じ、ホワイトボードにその時に合ったメッセージを記すようになったと教えてくれた。
今年7月の青森県弘前市のはるか夢球場でのホークス戦中継では、ヒデさんが掲げるボードが映し出された時、実況アナウンサーが『お客さんが1979年以来の青森での勝利と書いています。ファンの方は本当に詳しいですねぇ』と伝えていた。
「メディアのように情報を与える役割は担っているわけではありませんが、内容は絶対に間違いがないようにかなり気をつけています(笑)」
野球で人生が変わった人は多くいる。選手は勿論、著者もその一人だし、ヒデさんも紛れもなくその一人だ。もしかしたらこれを読んでいるアナタだってそうかもしれない。
野球は全てに当てはまる。オーナー、管理職、監督、コーチ、用具&グランドスタッフ、営業&広報スタッフ、スポンサー企業、販売スタッフに警備スタッフ、野球の周辺で働く人、そして野球場に楽しさとストレスを持ち込んで発散するお客さん。“野球場は世界の縮図だ!”と著者は常に表現している。
この全てのバランスによって、今年もホークスのラストスパートをみんなで後押しするのだ。
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