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産経も読売も、名前を出して記事にしてる

 すると翌日の読売新聞である。

「総裁選後向け主導権争い」(9月4日)。

 安倍首相を支持する合同の選挙対策本部が発足。党所属国会議員の8割を超える大所帯、という出だし。

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 だからこそ注目したのはここ。

《もっとも、巨大組織にはきしみも生じている。細田派内では合同選対発足前に、事務総長の下村博文・元文部科学相と西村康稔官房副長官、萩生田光一幹事長代行の3氏が別々に会合や事務作業を行ったため、他派閥の議員からは「統率が取れていない。総裁選後の人事で要職を得たいがための猟官運動だ」と不満の声が上がっている。》

細田派事務総長・下村博文氏 ©文藝春秋

 なんと!

 驚くべきことに前日の産経と同じく読売にも「下村博文・西村康稔・萩生田光一」の3名がそろい踏みなのである。イヨ、待ってました!

どうしてこの3人、不評なのか?

 3人が不評なのは「総裁選後の人事で要職を得たいがための猟官運動」という声を読売は載せているが、まさにそうなんだろう。首相の覚えをめでたくしようとそれぞれ動いている結果、3人の「首相周辺」が見事にひんしゅくを買っているのだ。国難である。

©AFLO

 新聞読み比べ的に言うと、これを産経と読売が報じていることにも意味がある。

 両紙は安倍政権に近いか遠いかと言えば近い。親和性が高い。しかし安倍大勝利ムードで余裕シャクシャクかと思いきや、陣営内のみっともない主導権争いを指摘しているのだ。産経・読売も呆れる3人の「首相周辺」なのである。