女子更衣室に侵入し生徒の着替えを盗撮していた50代の中学校教員。犯行発覚により逮捕された彼を待ち受けていたのは、重い判決だった。真面目な教員だった男は、なぜ罪を犯したのか。背景には虐待や性的いじめに苛まれた“いびつな生い立ち”があった。

 性犯罪へと走らせた問題の背景を、西川口榎本クリニック副院長として様々な依存症治療と向き合ってきた斉藤章佳氏の新刊『校内盗撮』(集英社インターナショナル)より一部抜粋してお届けする。(全3回の1回目)

50代の中学校教員はなぜ盗撮犯に? 写真はイメージ ©getty

◆◆◆

ADVERTISEMENT

性犯罪を繰り返した中学校教員のある口癖

 ここからは教員による校内盗撮の事案を紹介しながら、何が彼らを性犯罪に駆り立てるのか、そのメカニズムをひも解いていきます。

 都内の公立中学校に勤務していた50代前半男性の元教員・田中一朗氏(仮名)は、約5年間にわたり、学校内で女子生徒の盗撮を繰り返していました。

 最初はYシャツの胸ポケットにスマホを入れて盗撮していましたが、犯行は次第にエスカレート。

 田中氏は、水泳の授業が始まる前の時間を狙い、女子更衣室に侵入するようになりました。

 穴を開けたナイロン製の筆箱にスマホを隠し、生徒たちが着替える一部始終を盗撮していたのです。