その男とは、足利事件で松田真実ちゃんが誘拐された時刻に渡良瀬川の河川敷で目撃された人物だった。漫画の“ルパン三世”に似ているという。実は警察も追っていたが、当時、菅家利和さんと犯人のDNA型が一致したとされたことで、ルパンは捜査線上から消えていたことがわかった。
真犯人に迫るカギは当時のDNA型鑑定
清水氏は、足利事件で当時警察が行ったDNA型鑑定が真犯人に迫るカギになるという。
そのDNA型鑑定とは、警察庁の付属機関・科学警察研究所(科警研)が開発し、導入したという「MCT118法」と呼ばれるDNA型鑑定だった。
足利事件では、事件当時MCT118法によって菅家さんと犯人のDNA型が一致したとされた。しかし、コンピューター解析による最新の鑑定法で再鑑定すると、菅家さんと犯人のDNA型は一致しないという結果が出た。つまり当時のMCT118法に間違いがあったと考えられる。
菅家さんに無罪判決が出た再審では、裁判所は「MCT118法の証拠能力は認めることができない」として、証拠から排除した。
冤罪は認めても、DNA型鑑定の誤りは認めない捜査当局
ところが警察庁は、冤罪については認めたが、当時のMCT118法の信頼性について問題はないという主張を今も続けている。
なぜ警察庁はMCT118法の誤りを認めないのか。そして、真犯人とMCT118法は関係があるのか。
科警研は、かつて技官をアメリカに派遣して、MCT118法を“独自開発”したとするが、いったいどんな研究をしていたのか。取材班はアメリカへ向かった。
9月23日(水)夜9時30分、NHK総合で放送の「未解決事件」では、北関東から北海道、四国、九州、そしてアメリカまで、当時警察が導入したDNA型鑑定「MCT118法」を徹底取材。1年半に渡る調査報道で事件の真犯人を追跡する。





