「現場では鈴鹿さんの存在も大きかったです」(森)

写真:深野未季

──共演者や撮影中の印象的なエピソードも教えてください。

森 すごく感謝しているのはMEGUMIさんです。ここ2年くらい日焼けをする役が多かったので、日焼けしやすい肌になってしまって……MEGUMI姉さんに相談したら、ご自身のブランドの化粧品をフルラインで持ってきてくださったんです。おかげで、しっかり美白を取り戻せました。

鈴鹿 えっ……僕は何もいただいていないです。控室の前で「お久しぶりです」とご挨拶しただけで(笑)。

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森 鈴鹿さんは、風吹(ジュン)さんとご一緒のシーンが多かったんですよね。

鈴鹿 はい。風吹さんから「城定(秀夫)監督は編集がすごく上手い方だから、私たちは伸び伸びお芝居していればいいと思う。頑張ろうね」と言っていただいて、気持ちが楽になりました。おばあちゃんとの時間があるからこそ、寛治はただの獣にはならない。その空気を、風吹さんとのやりとりの中で学ばせていただきました。

森 現場では、鈴鹿さんの存在も大きかったですよ。温度感をはかって気持ちのいい空気に整えてくださるので、すごく居心地のよい空間でした。

弱小大学生YouTuber・佐藤寛治(鈴鹿央士)の前に1億円の札束が……。©曽根圭介/講談社 ©2026「藁にもすがる獣たち」製作委員会

──完成した映画をご覧になって、いかがでしたか。

鈴鹿 韓国版とはまったく別の作品に仕上がっていて、さまざまな角度から楽しめました。とくに、閉館した丸の内TOEI(映画館)に、CGではなく本当に車が突っ込むシーンは、すごい迫力です。ぜひ劇場で観ていただきたいです。

森 どこへ着地するのかまったくわからない、ジェットコースターに乗っているような感覚でした。1億円の行方を、神様の目線で楽しんでいただけると思います。

鈴鹿 誰にでも“獣要素”はあるのかもしれません。僕にもきっとあると思いますが、間違った方向に出さず、うまく社会になじむよう生きていきたい、とあらためて思いました。

森 獣の部分を、みんながいい方向に爆発できたらいいですよね。オリンピックのメダルが取れるくらいに(笑)!

写真:深野未季/ヘアメイク:青木理恵(art factory)/スタイリスト:椎名倉平(ONWA)/衣装協力:シャツ、ジャケット=HEUGN、パンツ=NaNo Art、シューズ=ADIEU

すずか・おうじ 2000年生まれ、岡山県出身。2018年「MEN'S NON-NO」専属モデルオーディションにてグランプリを獲得し、モデル活動を始める。映画『蜜蜂と遠雷』(19年)で俳優デビューし、第43回日本アカデミー賞新人俳優賞など数多くの映画賞を受賞する。近年のおもな出演作は映画『ChaO』(25年:声の出演)、『花まんま』(25年)、主演ドラマ『リーガルビート─逆転の法廷─』(26年)などがある。

写真:深野未季/ヘアメイク:渋沢知美(beauty direction)/スタイリスト:小蔵昌子/衣装協力:ジャケット、スカート=IRENISA、リング=SHIHARA、その他スタイリスト私物

もり・なな 2001年生まれ、大分県出身。映画『天気の子』(19年)のヒロイン天野陽菜役の声優に抜擢され注目を浴びる。翌年公開の岩井俊二監督作『ラストレター』では1人2役を務めた。映画『国宝』(25年)で第49回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。近年のおもな映画出演作は『フロントライン』『秒速5センチメートル』(25年)など。映画単独初主演作『炎上』(26年)では“トー横キッズ”を演じた。

©曽根圭介/講談社 ©2026「藁にもすがる獣たち」製作委員会

INTRODUCTION
原作は曽根圭介の小説『藁にもすがる獣たち』。2020年に韓国で映画化された。約65年の歴史に幕を閉じた丸の内TOEIで撮影されたクライマックスのアクションシーンは圧巻。さらに東映ならではの『仁義なき戦い』(73年)が同シーンで上映されている。俳優活動再開後、初の映画出演となる成宮寛貴が、裏社会とつながりのある悪徳警官を演じている。
STORY
バイト先のネットカフェで、客が置いていった怪しげなボストンバッグを見つけてしまった、チャンネル登録者数2桁の弱小大学生YouTuber・佐藤寛治(鈴鹿央士)。チャックを開けると、そこには1億円分の札束が入っていた。寛治は思わずバッグを持ち去ってしまうが、そこには認知症が疑われる祖母(風吹ジュン)との暮らしがあった。ヤクザから借りた金を返せず窮地に陥った不良警官・江波戸良介(成宮寛貴)や、夜の街の気配を漂わせるし~な(森七菜)など、出会うはずのなかった人々が1億円をきっかけに複雑に絡み始める──。
STAFF & CAST
監督:城定秀夫/脚本:小林靖子・城定秀夫/原作:曽根圭介『藁にもすがる獣たち』(講談社文庫)/出演:鈴鹿央士、成宮寛貴、森七菜/2026年/日本/95分/配給:東映/©曽根圭介/講談社 ©2026「藁にもすがる獣たち」製作委員会/2026年9月25日より全国公開。

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