32歳で暴力団を離脱し、42歳から受験勉強を始めて44歳で慶應義塾大学に合格した斎藤由則さん(51)。先日公開した文春オンラインのインタビュー記事が話題を呼んでいる。
斎藤さんは1975年、神奈川県小田原市生まれ。小学5年生のとき、育ての父が実の父ではないと知ったことをきっかけに非行に走り始めた。無免許でバイクに乗っての事故、補導の繰り返し、車上荒らし——やがて少年院送致が決まるほどの「問題児」へと変貌していった。
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「もう疲れたから、あんたを殺して私も死のうと思ったの」
中学2年のある夜、就寝中の斎藤さんは息苦しさで目を覚ます。そこで目にしたのは、自分の首にロープを巻き付けて引っ張る母親の姿だった。
「母が見たことない形相をしていて。悲しみ、哀れみ、不安、恐怖、狂気がごっちゃになった表情とでもいいますかね」と斎藤さんは振り返る。
慌ててロープを奪い取り取っ組み合いになると、母親は「もう疲れたから、あんたを殺して私も死のうと思ったの」と泣いた。その日は補導や保護観察処分を繰り返すなか、さらに父親と口論して手を出してしまった日でもあった。母親が「来るところまで来てしまった」瞬間だった。
さすがに反省した斎藤さんは学校に通うことを決心するが、それも長続きせず、車上荒らしで少年院へ。少年院では「他の子と世間話しちゃいけない」「ひたすら運動させられる」という厳しい生活が待っていた。
1日17時間の猛勉強の末、44歳で慶應義塾大学経済学部に合格
そんなある日、面会室に呼ばれると、そこには母親がいた。「その姿を見たときは、さすがに涙が出ましたね。母の気持ちも分かりました」と斎藤さんは語る。首を絞めてきた母が、それほどまでに追い詰められていたことを、少年院という場所でようやく理解した。
しかしその後、ヤクザとなって服役生活も経験した斎藤さん。32歳で暴力団から離脱し、新聞配達員として手取り14万円から出直した。
42歳で一念発起して受験勉強を始め、1日17時間の猛勉強の末、44歳で慶應義塾大学経済学部に合格。現在は弁護士を目指して司法試験の勉強を続けている。
母親が首にロープを巻き付けた夜から、どのようにして慶應合格まで辿り着いたのか。その全貌はインタビュー本編で詳しく語られている。
〈つづく〉

