しかし、いまでこそ大手事務所を退所しても活躍を続ける俳優は少なくありませんが、当時は違います。テレビからはなかば干されたような状態になり、メジャー映画にも出られなくなるというのが、当たり前だったのです。

 水野さん自身もそれは重々承知のうえで、メジャー仕事は捨てる覚悟があったのでしょうが、本当に独立後はテレビで彼女の姿を見なくなりました。

 それどころか、『踊る』シリーズでも水野さん演じる雪乃は欠かせないレギュラーキャラだったはずなのに、2010年公開の『踊る大捜査線』劇場版3作目にはお呼びがかからず、出演なし。2012年公開の劇場版4作目で一応の復帰を果たすも出演はごくわずか。青島と直接の共演シーンさえありませんでした。

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怪演俳優&コメディエンヌが開花

 2011年公開の園子温監督作品の映画『恋の罪』では、自慰シーンもあるヘアヌードを披露して映画業界で話題を呼びました。2012年の『踊る』劇場版4作目への出演もあり、テレビドラマへの出演も少しずつ戻ってきていた水野さん。

 現在の再ブレイクに繋がるきっかけとなったのは、鈴木おさむさんの脚本で2017年放送された不倫ドラマ『奪い愛、冬』(テレビ朝日系)への出演。夫の不倫現場に水野さん演じるキャラが、クローゼットから不気味な笑みを浮かべながら姿を現し、「ここにいるよ~」「見てたよ~」と高笑いするのです。ともすればホラー的な演出なのですが、水野さんの狂気的演技が突き抜けすぎていて、笑えてしまうという強烈なシーンでした。

『奪い愛、冬』(テレ朝動画より)

 この怪演について水野さんは後のインタビューで、〈それまで舞台で培ってきたものをもっと出してみようとも思ったんです〉(「THE CHANGE」2025年10月28日配信)と、長年の舞台経験で得た熱量高めの演技を活かしたことを語っていました。