水野さんの怪演がネットでバズったこともあり、『奪い愛』はシリーズ化。何作品も制作され、水野さんはシリーズの常連になりました。また、2020年放送の『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日系)や2024年放送の『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』(テレビ朝日系)など、そのほかの鈴木おさむさん脚本作品でもアクの強いキャラでキャスティングされ、怪演を披露していました。
“不倫クズ男”を取り巻くストーリーでは…
さらに、水野さんがコメディエンヌとしての才能を発揮していたのは、『奪い愛、冬』の前年(2016年)に放送されたバカリズムさん脚本の連ドラ『黒い十人の女』(日本テレビ系)でしょう。本妻+9股不倫をするクズ男を取り巻く物語で、水野さんが演じたのはもっとも不倫歴が長い舞台俳優役でした。
なぜか愛人同士をわざわざ引き合わせて仲良くさせようとしたり、所属劇団の公演がつまらなすぎて地獄のような空気だったり、本妻から9杯連続でカフェラテをかけられて溺れそうになったりと、立ち振る舞い、表情、所作が最高にコミカル。愛すべき変人を好演していました。
“現在の水野美紀”とリンクした雪乃像
最新の『踊る大捜査線 N.E.W.』でも、実は水野さん演じる雪乃が“コメディリリーフ”として投入されていました。雪乃とユースケ・サンタマリアさん演じるキャリア組の刑事・真下正義の息子が管理官に抜擢されるも、おどおどして頼りない。そんな我が子を見かねた雪乃が、空気を読まずに捜査会議へ乗り込んでくるというシーンがコミカルに描かれたのです。
怪演俳優に続いて、コメディエンヌとして、多数の作品でぶっ飛んだ演技で評価を高めた“現在の水野美紀”とたしかにリンクした雪乃像を見せることに成功したと言えるでしょう。

