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今季のスワローズを語る上で外せない、青木選手と西浦選手のこと

文春野球コラム ペナントレース2018

2018/10/31
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もしも、根尾選手が入団していたら……

 そしてもう1人、青木選手以外で「今季を語る上で外せない選手は誰ですか?」と問われたならば、私は西浦直亨選手と答えます。春季キャンプに取材に行ったとき、誰よりもたくさん声を出しているなぁと感じたのは西浦選手でした。練習後もずっと残って自主練もしていて、「毎日こんなにも練習して声も出して、倒れたりしないだろうか」と心配してしまうほどでした。

 開幕のショートのスタメンは廣岡選手だったものの、シーズン序盤に負傷した川端選手に代わりサードで出場機会を得ると、結果を残し続け、その後は本職のショートのレギュラーに。2016年、2017年の出場数が72試合だったのに比べ、今季は138試合! 自身初の規定打席到達に、初の2桁ホームラン! 西浦選手といえば「2014年の開幕戦、プロ初打席・初球・初ホームラン」という物凄いインパクトを残したデビュー戦の印象が強いですが、今年は、「ヤクルトの正遊撃手」という印象をたくさんの方に植えつけることができたんじゃないかと思います! 守備でも打撃でもたくさん助けてもらいました。あんなにキャンプで頑張っていた選手が活躍しているって嬉しいですよね!

 しかし、来年もショートのレギュラーが西浦選手になるとは限らないのがプロの厳しいところ。他にもショートを守りたい選手はたくさんいるし、プロ野球選手になったからにはみんな出場機会を得たい。ライバルがたくさんいる。「みんな頑張っているんだもん、みんな活躍したらいいのに!」と思ってしまうんですが、先日のドラフトで私は衝撃を受けました。

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「1位は根尾くんでいく」「背番号6の準備もある」と……。ヤクルトファンにとって、背番号6は特別なんですよ。応援歌にもありました「慎也のショートは日本一」。現ヘッドコーチの宮本慎也さんの現役時代の背番号。打球の行方をすばやく判断するから初動が早い。動きに無駄がなく、美しく見惚れてしまう守備。「そんな名手が背負っていた背番号を用意しているだって!?」私は驚きました。今いる選手たちだって憧れている背番号のはずなのに!

 いや、数年後も見据えてっていうのも十分にわかるし、そこまで期待されている選手が宮本さんがいるチームに入って育ったら、一体どんな選手になるんだろうとワクワクもしました。でも、「今いる選手たちには負けてほしくない!」って思ったんです。プロの世界はそういう世界だっていうのもわかるんですけれどね……。結果的にはくじを外したのでもう悩むこともない悩みなのですが、根尾選手に負けないでほしいし、今いるメンバーの中から「6はこの選手に背負わせてもいい」と球団に思わせるくらいの選手が出てきてほしい。そう願っています。

自身初の規定打席に到達した西浦直亨 ©文藝春秋

来年こそ、畠山選手のヒーローインタビューを

 さて、来年のヤクルトはどうなるんでしょう。フェニックス・リーグではヤクルトが優勝したんですよ! 高橋奎二投手が2安打完封していたり、村上選手がフェニックス・リーグの最多本塁打数記録を塗り替える10本をマークしたり! 若手もメキメキ育っていて、今から楽しみしかないです♪

 蔵本投手の活躍も見たいなぁ。キャンプ取材していたとき、気迫のこもったピッチングをされていて、「これは!! 楽しみ!!!」とテンション上がったんですよね。背番号は私の大好きな高津二軍監督の現役時代の背番号22! 期待しちゃいます☆ 新しく入った選手のみなさまのプレーも早く見たい! 石山投手には今年とれなかったセーブ王とってほしい! 石川投手には2桁勝利してほしい! 待ちに待った畠山選手のヒーローインタビューは、結局残念ながら今年聞くことは叶いませんでした(涙)。なので、今年の分も合わせて来年は2回は見たいですね。いや、何回でも見たい!

 ヒーローインタビューっていう素敵すぎる時間、誰が考えたんですかね。考えた人天才ですよ! ファンにとってのご褒美タイムすぎますもの。今さらですけど、本当にありがとうございます! 来年もたくさんヒーローインタビューを見たいなぁ。たくさん見るためには何が必要か!? 「勝利」です! この勝利をつかみとるために、ヤクルトファンみんなでいつものように最高の応燕を選手に届けましょう!!! そして、日本一になりましょう!

 これからオフシーズンですが、いつものようにヤクルト製品に健康をサポートしてもらいながら、来シーズンに向けて備えます。健康も支えてもらいながら、まわりまわるかもしれないマネーで選手のためになるかもしれない最高の循環。心身ともにヤクルトにはこれからもお世話になりたいと思います!!

追伸:1年通して結局わからなかったのは、なぜベンチの中でも土橋コーチはヘルメットをかぶっているのか。なぜ浅くかぶっているのか。長谷川監督、その辺の取材もよろしくお願いします。

来年のスワローズも楽しみがいっぱい! ©松嵜麗

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