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新大久保、高田馬場、西葛西――続々と東京に生まれる外国人街の実態

新宿区は新成人の半数が外国人に

2018/10/23

genre : ニュース, 社会

金融マン、IT技術者・・・インド人が集まる西葛西

 またインド人は江戸川区の西葛西周辺に多く住んでいて、街の中のあちらこちらにインド料理店がある。この街に住むインド人の知的水準はかなり高い。彼らの中には、大手町や日本橋の金融機関などで働く金融マンやIT技術者が多く含まれ、東西線一本でアクセスできるこの西葛西の街に集結している。インド人は高度な数学教育を受けた人が多く、金融業界やIT業界でも優秀な人材を数多く輩出しているのだ。西葛西の街にはイスコン・ニューガヤ・ジャパンというヒンズー教の寺院があり、インド人学校もあり、インド人人口は2000人にも及んでいる。

チャイナタウン化する池袋北口

 池袋北口はチャイナタウン化が著しい。ここに集まる中国人は新華僑と呼ばれる1980年代以降に日本にやってきた人たちだ。横浜や神戸、長崎などに集まる中国人たちは老華僑と呼ばれるが、彼らとは世代の違う人たちだ。

池袋には中国家庭料理が食べられる飲食店も ©文藝春秋

 またフィリピン人たちは足立区の竹ノ塚に集結し、「リトル・マニラ」を形成している。

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 このほかにも新宿区の神楽坂はフランス人、渋谷区の代々木上原はトルコ人の街としてよく話題とはなるが、集結している人口はたいした数ではない。神楽坂にアンスティチュ・フランセ東京(旧東京日仏学院)というフランス政府の公式機関である語学学校があって、街中にはフレンチレストランが多くそこにフランス人が集まってくるという程度だ。また代々木上原も東京ジャーミーというイスラム教モスクがあり、多くの在留トルコ人がやってくることで有名だが外国人街と称するほどのものではない。