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前半戦は最下位での折り返し

 5月末、ヤクルトは最下位だった。「今年もやっぱりダメなのか……」という暗いムードが漂い始めていた中、交流戦前最後の試合となった27日には「ライアン「長かった」復活1勝」という見出しが躍った。思えばこのときから、大躍進の予兆が見えていたのだ。こうして交流戦がスタートすると、「坂口で4連パ」「2年ぶり5連勝」「6連勝 交流戦首位 ヤ セ2位に」「雄平で7連勝」と連日のように景気のいい記事が並んだ。

 スクラップブック2冊目の最初のページでは「交流戦1位/リーグ最下位」という、強いんだか、弱いんだかよくわからないフレーズが。苦悩する原樹理が今季初勝利を挙げた6月28日の試合では、原についての見出しはなく、「山田初サヨナラ弾」が記事となっているのも興味深い。このときの原樹理は、「たまたまリリーフで勝ち投手になっただけ」という感が否めなく、大化けするのは、もう少し後のことだった。

「交流戦1位/リーグ最下位」 ©長谷川晶一

 珍しいところでは、7月6日の「荷物届かずナゴヤD中日・ヤクルト戦中止」という不測の事態に陥ったのも忘れ難い。9日、静岡草薙球場では「山田サイクル」という明るいニュースの一方で、翌10日には「7連敗最下位」という暗~い記事も。結局8連敗で前半戦は終了。「やっぱり、今年もダメか……」との思いで夏を迎えることとなった。

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 ……ふーぅ。今年のヤクルトは話題が尽きないな。スミマセン、思いのほか長くなってしまったので「後半戦」はまた次回のコラムで。ということで、期せずして「前後編」にします。「前編」はここまで。「後編」に続きます(笑)。

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