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千葉ロッテマリーンズは野球を通して明るい話題を伝え続ける

 勝利を被災地に捧げる。チームの想いは強かった。突然の雷雨により試合開始時間が30分遅れても選手たちは集中力を高く維持した。2回に3点を失ったがその裏、すぐさま4点を返し、反撃し勝利。チームは3連勝で貯金は今季最多の3とした。鈴木は2番サードでスタメン出場し2安打を放った。

 試合後、井口資仁監督がまず最初に口にしたのは被災地への想いだった。「こういう中で千葉で試合をさせていただいた。被災された皆様にマリーンズの勝利が届けられてよかった」とメッセージを送った。決勝の2点適時打を放ち、お立ち台に導かれた岡大海外野手は「被害に遭われている方たちのために勝ちたかった」とマリーンズ選手の共通の想いを代表して語った。先発した小島和哉投手も「大変な被害にあわれている方がいる。一生懸命に投げている姿を見てもらえたらと思いマウンドに上がった」と続いた。ヒーローインタビューが終わるとビジョンには再び「ファイト!千葉」のロゴが映し出されると大きな拍手が沸き起こった。

「ファイト!千葉」 ©千葉ロッテマリーンズ

 千葉のためにチーム一丸で勝ち取った1勝で貯金は今季最多の3とした。残り試合は10試合。千葉県内は甚大な被害を受け、いまだに交通網が遮断された地域があり、断水や停電も続く深刻な状況だ。千葉ロッテマリーンズはその中で野球に邁進する。野球を通して明るい話題を伝え続ける。そのためには9月13日から敵地メットライフドームでの西武ライオンズとの4連戦には負けられない。ペナントレースに勝ち、クライマックスシリーズに勝ち、日本一まで上り詰める。「ファイト!千葉」。今、千葉が一つになっている。

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梶原紀章(千葉ロッテマリーンズ広報)

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