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週に一度の牛肉祭り!? 夏バテ知らずのマリーンズ“食事”の秘密

文春野球コラム ペナントレース2020

2020/08/30
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一石二鳥 週に一度開催される牛肉祭り

 夏場にプレーする上でエネルギーを作り出すことも大事なポイントだ。野球は試合時間が長い。だからカロリー制限などに重点を置いてしまうと、どうしてもエネルギー不足に追いやられる。それもまたしっかりと考えられている。試合直前、試合中にも補食でエネルギーチャージが出来るように配慮がなされている。食堂にはあんこもちが並ぶ。これは「炭水化物はエネルギーになりやすく、おもちは食べやすい」という考えからだ。そして試合中のイニングの合間などに軽く食べられるようにおにぎりやサンドイッチもある。ユニホームのズボンのポケットに入れてベンチ入りする選手もいるほどだ。ベンチ裏にも軽く食べられてエネルギーチャージが出来る食べ物が置いてある。ゼリーにミネラル補給のためのナッツ類、チョコやクッキーもある。

 この他のトピックスとして週に1回、牛肉祭りを開催する。牛肉は鶏肉、豚肉と比べ鉄、亜鉛などのミネラルが豊富。取り過ぎは禁物だが、汗などで排泄されやすく不足になりがちの栄養素でもあるので定期的に牛肉の振る舞いが行われる。不足すると疲れやすくなったり、息切れ、めまいの症状を起こすこともあると言われておりパフォーマンス維持には欠かせない。プロ野球選手と言えば焼肉のイメージもあると思われるが、やっぱり牛肉は大好き。週に1回の牛肉祭りは大いににぎわいテンションもアップし一石二鳥なのだ。

 ちなみに球場入りして最初に食べる食事は魚がメインとなっている。デーゲームであれば朝食。ナイターであれば昼食だ。サバ、イワシ、サンマなどなど。とにかく魚推し。「魚には筋肉の炎症、ダメージを抑える効果があります。青魚パワーで持久力もアップします」と近藤氏は選手たちに魚の素晴らしさを毎日、説いている。

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 管理栄養士による施策で今回、紹介できたのはほんの一部に過ぎない。グラウンド裏でのサポートな細部にわたっている。夏バテ知らずとばかりにグラウンド所狭しと走り回るマリーンズ選手たち。試合観戦する際には活躍の裏に、そういったスタッフたちが工夫をこらし頑張っている姿がある事を知っていただきたい。

梶原紀章(千葉ロッテマリーンズ広報)

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