喉の老化は、見た目では判断できないが、実は40代から始まっており、インフルエンザや新型コロナウイルスなどの感染症の重症化につながる。また、高齢になるにつれて、フレイルや誤嚥性肺炎の引き金になりうる。では、喉の老化に気づくにはどうすればよいのか(取材・構成 神保順紀)。

◆◆◆

老化に気付くポイントとは?

 喉は内部器官ですから、見た目では老化を判断できない。「自分の喉の老化はどこまで進んでいるのか」は実際には分かりにくいものです。

ADVERTISEMENT

 喉の老化に気付くためのポイントとなる「症状」を紹介しましょう。

 まず、最も象徴的なのが、食事中むせたり、咳き込んだりすることが多くなること。食べ物が喉に残ったり、気管に入りかけると、それを吐き出そうとむせてしまう。咳は気管にすでに入ってしまったものを排出しようとする反応です。

 食事中でなくても、話している時に突然むせる場合、寝ている時に咳が出て目が醒めてしまう場合もあると思います。これらは食べ物ではなく唾液が喉の老化によって気管に入ってしまった可能性があります。

昭和医科大学江東豊洲病院耳鼻咽喉科教授・木村百合香医師

 ちなみに、高齢になり、本格的に喉の老化が進むと、咳嗽反射すら出なくなります。変な言い方ですが、高齢の場合は「むせるだけまし」という考え方もできます。

 もう一つの症状が「痰」。特に食後に痰が増える場合は要注意です。

 というのも、少量の誤嚥を起こしている場合、それらの異物を除去しようと、気管や気管支で痰の分泌が活発になります。つまり、痰が食後に増えるということは、誤嚥をしているかも知れないという危険信号なのです。