1月21日、奈良地裁は、安倍晋三元首相銃撃事件で起訴(殺人罪等)された山上徹也被告(45)に無期懲役の判決を下した。山上被告の弁護団は判決を不服として控訴した。
その山上被告に判決公判の前と後で4回にわたり面会し、公判もほぼすべて傍聴したジャーナリストの鈴木エイト氏が、「文藝春秋」5月号(4月10日発売)に寄稿し、山上被告とのやり取りや裁判の全貌を明かしている。
控訴しなかった場合を想定して面会を受け入れ
鈴木氏が大阪拘置所で山上被告と初めて面会したのは、判決公判を1週間後に控えた1月14日。山上被告はそれまで弁護団の方針に従い、すべてのメディア関係者との面会を断っていた。
《なぜ判決前に私に会ってくれたのかを尋ねると、「控訴しなかった場合、もう会えなくなる可能性もあるので」と答えた。もし彼が地裁の判決を受け容れて控訴しなかった場合、管轄が拘置所ではなく刑務所になり、基本的には親族しか面会できなくなる。そうなった場合も想定し、彼としても私に会っておきたいと思ったのだ》
「統一教会は譲れないので」
また、その5日後に面会した際には、山上被告は統一教会(世界平和統一家庭連合)の解散命令について気にする様子だったという。
《年度内に東京高裁の判断が出ると見られていた教団の解散命令について、「解散命令、どうなるんでしょうね」と、アメリカからの圧力などによって地裁の決定が覆る可能性を気にしていた。昨年3月、東京地裁が統一教会の宗教法人としての解散命令を決定する直前、米共和党の要人から解散命令に反対する声明が出され、日本政府に圧力をかけようとする動きが見られた。即時抗告審でもそのことが気掛かりだったのだろう》
4回で合計90分間の面会を重ねる中で、山上被告が唐突に、
「統一教会は譲れないので」
と語ったことが、鈴木氏には特に印象に残っているという。
4月10日発売の月刊文藝春秋5月号及び、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」掲載の「山上徹也と緊迫の面会90分」では、3月に東京高裁が下した統一教会への解散命令に対し山上被告が語ったこと、解散命令が下った統一教会の現在、裁判で明らかになった山上被告の安倍元首相への複雑な想いなどについて詳しく報じている。
出典元
【文藝春秋 目次】東京極秘対談 ティール×トッド 世界は終末を迎えているのか/池上彰×佐藤優 “暴れ獅子”トランプと“女豹”高市の生きるか死ぬか/官邸官僚の第二の人生
2026年5月号
2026年4月10日 発売
1300円(税込)






