セブン&アイに巨額買収提案を繰り出したカナダ企業のクシュタール。果たして、どのような会社なのか。創業会長が語った日本への本音から、知られざる財務体質、現地で手掛けてきた意外なビジネス、販売する商品の中身まで。徹底取材でその全貌に迫る!

 

■《最新レポート》セブン&アイ創業家vs.クシュタール

#1 「五分五分の戦い」創業家vs.クシュタール 資金調達の内幕

#2 「リストラ連発」「大麻ビジネス」クシュタールの衝撃実態

#3 今回はこちら

セブン社長が「この度の文春における報道は……」

 かように、クシュタールの攻勢に晒されているセブン&アイHD。足元では、注力したいとするコンビニ事業の低迷に喘いでいる。今年3~8月期連結決算はローソン、ファミマが前年同期比で増益だったのに対し、セブン-イレブンは34.9%減の大幅減益だ。中でも、インターネット上で指摘されてきたのが、見た目より中身が少ない“上げ底”弁当疑惑。セブン&アイHD専務で、セブン-イレブン・ジャパンの永松文彦社長(67)は「週刊文春」の取材に「そんなアコギなことはできない」と語っていたが、消費者の更なる反発を招いていた。

セブン-イレブン・ジャパンの永松社長 ©︎時事通信社

 そうした最中、クシュタールの首脳陣がカナダで日本のメディアに自社のコンビニを紹介して回っていた2日前のことだ。11月19日、東京・四谷にあるセブン&アイHDの会議室。集まっていたのは、セブン-イレブンのOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー=加盟店のオーナーをバックアップする店舗経営相談員)約3000人の一部。残りの全国の相談員たちはオンラインで繋がれていた。

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source : 週刊文春 電子版オリジナル