知り合いの作家が言った。

「ハヤシさんのエッセイで、文藝手帖が今回限りだということを知った。すごくショック」

 やはりあれは、文藝春秋から毎年送られてくるものだと思っていたらしい。

 今年すでになくなっていたものがあった。それは新潮社のカレンダーである。余白のある大きなカレンダーをとても重宝していたのであるが、もうそれも廃止することにしたそうである。

「ずうっとあると思い込んでいたものが、突然なくなるって、すごく寂しいよね。それが手帳とかカレンダーだとしても」

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source : 週刊文春 2024年12月19日号