不穏な雰囲気を漂わせる音楽とともに、低く抑制された声でこんなナレーションが流れてきた。
「週刊誌の記事をきっかけに自身へのネガティブな憶測が拡散されていた」
そして画面はNHK大阪放送局の地下駐車場に切り替わる。カメラが捉えたのは黒のアルファードから降り立つヒロイン。スッピンに黒縁メガネ姿でどこか疲れているようだ。待ち構えていたディレクターは「大変でしたね」と声をかけた——。
「週刊文春」が報じた“衝撃的な素顔”
NHKのドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」。様々な分野のトップランナーに長期間密着してその人の仕事や人柄を掘り下げてきた。そんな名物番組が昨年12月30日、「特別版」と銘打って取り上げたのが、朝ドラ「おむすび」の主演である橋本環奈だ。
「7カ月間の密着取材の模様が72分間にわたって放送されましたが、主に『おむすび』撮影の舞台裏で構成されており、朝ドラの番宣の色合いが濃かった」(文化部記者)
放送翌日の大晦日には紅白歌合戦の司会を3年連続で務め、安定した司会進行ぶりが好評だった橋本。「プロフェッショナル」の番組ホームページ上の紹介文には〈周囲が「人前では絶対に見せない」と語る素顔に迫る〉とある。
「週刊文春」取材班とその志は同じかもしれない。「おむすび」の放送が開始された昨年9月末から取材を続けるなかで見えてきたのは、現場マネージャーに対して「使えねえな」と叱責するなどパワハラを繰り返し、少なくとも8人以上のマネージャーが退社していたという衝撃的な“素顔”だった。
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 電子版オリジナル