ハリソン山中が頭から離れない｜上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ　第54回

　1995年1月17日、阪神・淡路大震災が起きました。今年はちょうど30年ということになります。

　あの日は火曜日で、私はサンテレビでやっていた「ズバリ！悩みおまかせ」という番組の収録日でした。

　当然、収録は中止となり、家で呆然とテレビを見ていたらまさに私がいつも収録していたスタジオが映し出されました。天井が崩れ、ライトが床に落ちていて、もし、あそこで収録中に地震が襲ってきてたら……と身震いしたことを思い出します。

　当時、サンテレビは神戸のポートアイランドにあったのですが、地震で道路が寸断されてしまったので、しばらくの間、船で通ってました。

　あのとき私は39歳。今、思い返すと、ここが人生のターニングポイントだったように思います。この年の4月に朝日放送で「おしゃべりクッキング」が始まり、大晦日の紅白歌合戦では紅組の司会を務めました。震災に負けない、必ず立ち上がるんだという決意が私を駆り立ててくれたんやな、と思っています。

Q

　私は元々、読書と映画鑑賞が好きなのですが、お盆に帰省した長男にNetflixを教えてもらって以来、すっかりハマっています。主人が出張で家を空けたときは話題のドラマ『地面師たち』を見ました。そして……豊川悦司さんが演じる地面師集団のボス「ハリソン山中」が頭から離れなくなってしまいました。これまでにもいろんな作品を見てきましたが、こんなに恐ろしい人物はいません。先日はついにハリソン山中に追いかけられる夢まで見てしまいました。

　夫に言っても鼻で笑われるでしょうし、そもそんな怪しげな人物が出てくるドラマにハマったなんて言えません。いったいどうすれば私の中のハリソン山中は消えてくれるのでしょうか。

（62歳・女性　愛知県）

『地面師たち』。私もハマりました。

　昨年の夏、パリ五輪の開会式を見ている途中で寝てしまって、変な時間に目覚めちゃったんですね。仕方なくテレビをつけてネットフリックスのトップページに出てきた『地面師たち』を何気なく見始めたら、止まらなくなりました。いつの間にか朝になってました。さらにその後、2回見直したんで、計3回見ました。何回見ても最高です。

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