2月21日、東京女子医科大学の元理事長・岩本絹子容疑者(78)を東京地検が背任容疑で起訴したことが判明した。
岩本容疑者は、2つの教育棟と附属病院である足立医療センターの建設において、架空の建築アドバイザー費用を一級建築士に支払い、合計約3億円の損害を与えた容疑がもたれている。
女帝が追放されて、再建に向け歩み始めている女子医大だが、現役医師や事務系職員から筆者に寄せられた情報によると、膿を出し切れていないという。しかも、岩本体制の時に起こしたスラップ訴訟を、継続して争う姿勢を示している。

「岩本容疑者は実刑の可能性が高い」
今回の背任事件について、元検事の落合洋司弁護士はこう語る。
「岩本容疑者が女子医大に与えた被害金額が約3億円なので、実刑となる可能性が高いでしょう。実刑と執行猶予の明確な線引きはありませんが、億単位は一つの目安。経済犯罪の大きなポイントは、“個人の利得”で、容疑者の懐に入った金額が影響します。
知能犯の事件は、検察と協議しながら捜査を進めますが、時効の問題や証拠などから、数多くある『疑惑』の中から確実に立件できる、『建築アドバイザー』に絞ったのだと思います」
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source : 週刊文春 電子版オリジナル