3月10日、政府による備蓄米の入札が始まった。しかし、米価が下がる兆しは一向に見えないのはなぜか。農水省の元最高幹部がこう喝破する。「全ての“元凶”はJAと言っていい」。この巨大組織の最も中心にいる人物こそ――。
▶︎会計検査院が「不適切」転作交付金に134億円
▶︎独自入手 農水省の噓を裏付ける農家への「通達文書」
◾️石破政権「コメ癒着」
#1 石破政権「コメ癒着」を暴く JA関連団体から1.4億円
#3 今回はこちら
2024年3月7日夕方、砂防会館(東京都千代田区)の大会議室で開かれたのは「JAグループ農政推進の集い」。全国のJAグループの代表者や与党国会議員ら約500人が集う中、登壇したのは、“JAのドン”だ。国会での食料・農業・農村基本法の改正法案の審議を控え、こう訴えた。
「改正基本法の理念をいかにして、施策として具体化していくかが問われる」
来賓席で首肯していたのは、当時は総務会長だった森山裕現幹事長(79)。次のようにエールを送った。
「基本法の成立がゴールではありませんから」

そして事態は、JAの要望通りに動くのだった。
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source : 週刊文春 2025年3月20日号