通りすがりにわたしを見る人は瞬間的にどう判断しているのだろうか。しばらく観察して分かったが、わたしの内面を見きわめようとする人は皆無だ。わたしは若いころから内面を磨こうと努力してきたが、完全な失敗に終わってよかった。
外見でさえ、注意を払わない。ただの貧相な老いぼれとしてゴミに分類する人が大部分だ(わたし自身、他の老人を見るとゴミに分類している)。
そういう人に言っておくが、ドラマでは「貧相な老いぼれ」が実は大富豪だという設定が多い。そういう可能性もあることはくれぐれも忘れないでもらいたい。
わたしを見た3分後には、わたしに頭部があることさえ確信がもてない人もいるだろう。ましてわたしの顔面にメガネがあることまで覚えている人は少ない。
わたしのメガネを見ても「安物だ」と片づける人もいる。だが、中には観察の鋭い人もいる。
初月300円でこの続きが読めます。
年額&3年プランは割引キャンペーン中!
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
キャンペーン終了まで
-
月額プラン
1カ月更新
2,200円/月
初回登録は初月300円
-
年額プラン
1年更新(2年目からは22,000円)
およそ833円/月
1月6日(火)10:00までにお申し込みの方限定
オススメ!期間限定
-
3年プラン
3年更新(4年目からは59,400円)
およそ1,383円/月
1月6日(火)10:00までにお申し込みの方限定
オススメ!期間限定
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2025年3月27日号






お気に入り記事