学生の頃、憧れで大好きで懐いて犬のようについて回っていた先輩が喫煙者だった。気管支が弱くて煙草を吸えないから、彼女が喫煙所にいる時はいつも少し離れたところからぼうっとその姿を眺めていたことや、たゆたう紫煙の中どこか遠くを眺める先輩がべらぼうに美しくて思わずうっとりしてしまったこと、見ている私に気づいた彼女が小さく手を振ってくれるのがたまらなく嬉しかったこと。『煙色のまほろば』には、そんな思い出さずにはいられない煙草がもたらす美しい光景のきらめきがぎゅっと詰まっている。
初月300円でこの続きが読めます。
年額&3年プランは割引キャンペーン中!
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
キャンペーン終了まで
-
月額プラン
1カ月更新
2,200円/月
初回登録は初月300円
-
年額プラン
1年更新(2年目からは22,000円)
およそ833円/月
1月6日(火)10:00までにお申し込みの方限定
オススメ!期間限定
-
3年プラン
3年更新(4年目からは59,400円)
およそ1,383円/月
1月6日(火)10:00までにお申し込みの方限定
オススメ!期間限定
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2025年6月26日号






お気に入り記事