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『京都花街はこの世の地獄』(桐貴清羽・宮本ぐみ 竹書房 1300円+税)を読んだ。元舞妓だった著者(桐貴氏)が、華やかに見える世界の裏で一体何が行われているのか、その実体験を綴っている。それはあまりに想像を絶するものだった。
舞妓になるには、まず「仕込み」さんとして約1年、次に「見習い」さんとして約1ヶ月の修業期間が必要だ。そして15〜20歳の間に舞妓となり、20歳から芸妓になることができる。
著者が見習いのときにまず目にしたのは、未成年飲酒の強要だった。当時15歳、お座敷で客に無理矢理酒を飲まされた。客だけでなく先輩舞妓・芸妓からも強要され、“舞妓は客や先輩に逆らってはいけない”というルールがあり、当然著者は断れるはずもなかった。しかも、急性アルコール中毒の症状が出ても「救急車呼ぶなんてみっともない」というあまりにも理不尽な理由で、舞妓たちは緊急時に医療機関を頼ることも、適切な処置を受けることも許されなかった。
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source : 週刊文春 2025年7月10日号






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