東京ドーム13個分の水資源豊かな土地が次々と中国人に買われている。倶知安町の森林伐採現場を訪ね、7つの違法行為を発見した。

 青空、白い雲、広がる田畑の風景。緑の山麓に、生い茂る木々。それらがまとめて、重機によって薙ぎ倒されてゆく。

 6月、北海道南西部に位置する倶知安(くつちやん)町は、にわかに騒然としていた。行政に許可を得ず、貴重な森林が伐採されていたことが発覚したのだ。

 
「羊蹄山」ふもとの異様な伐採地

 人口1万5000人ほどの市街地から南東にそびえるのが日本百名山の1つ、羊蹄山(標高1898メートル)だ。富士山に似た円錐型の山容は「蝦夷富士」と称され、地域のシンボルでもある。羊蹄山の名水は恵みをもたらし、ふもと一帯では農業や牧畜業が栄えた。有名観光地ニセコ町にも近いエリアで、陸上自衛隊の駐屯地も立地する。

 この美しい大自然がいったい、誰にどんな目的で狙われたのか。

 現地に飛んだ「週刊文春」取材班が目にしたのは――。

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source : 週刊文春 2025年7月17日号