(みやもとまさたか 作家。1955年、静岡県生まれ。手塚プロダクション勤務を経て、執筆活動に入る。95年、『剣豪将軍義輝』で脚光を浴び、2015年『乱丸』で歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。21年『天離り果つる国』で、「この時代小説がすごい!」単行本部門第1位。近著に『松籟邸の隣人』全3巻。)

僕は浜松で生まれ育ちました。家の目の前には古刹の広い境内があって、友だちと缶蹴りや草野球をしました。ひとりの時は、お姫様を助ける剣士になってチャンバラをしたり、ガンベルトに拳銃を差して荒野の決闘に臨んだり……時代劇や西部劇のシーンを空想しながら演じて。境内の奥に林があり、その向こう側に単線とトンネルがあって。遠く汽笛の音が聞こえてくると、走って見に行ったものです。これが僕の原風景です。
『剣豪将軍義輝』『夏雲あがれ』『天離り果つる国』といった多くの歴史時代小説で知られる宮本昌孝さんは、1955年、静岡県浜松市生まれ。3歳上の長兄と年子の次兄がいる、三男坊だった。
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source : 週刊文春 2025年7月31日号






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