(しばたともこ ソプラノ歌手。東京都生まれ。20代で渡米し、オペラ「夕鶴」でデビュー。国内外のオペラ、ミュージカル等の公演に多数出演。ピアニストの追川礼章氏とコラボした新作CD「Songs of Japan〜あすへの言葉〜」の発売を記念し、9月15日に自由が丘オペラハウスにてライブを開催。)

ニューヨークで同時多発テロが起きた時、私は世界貿易センタービル近くのアパートに住んでおり、飛行機が突入する瞬間を目の前で見ました。
事件後、混乱が続く街で感じたのは音楽の力。疲れ果てて座り込む消防士の前で、ミュージシャンがバイオリンでクラシックを演奏し始めると、消防士たちはその音色に耳を傾け、再び立ち上がり瓦礫に向かっていった。あの光景は一生忘れることはできません。
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source : 週刊文春 2025年7月24日号






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