まだ創業期の頃に新卒で入社してくれたI君が結婚する時、自分にも親心が芽生えたのか、熱心に説得したことがある。大学のサークルで出会った同級生の彼女と結婚するという彼は、お相手を「アカギ(仮名)」と苗字の呼び捨てで呼んでいて、慣れてるから結婚後もそれは変えないつもりだという。「下の名前で呼びなよ」「最初は照れくさいだろうけど、すぐ慣れるよ」。そんな風に言ったんだけど、かたくなに変えないと言い張る。彼女の実家に行った時も、「アカギ」と呼んだら義父も義母も家族全員が振り向いたとか。それでは支障もあろうと心配になった私は、親族も集まった彼らの結婚式のスピーチで、敢えてその話に触れた。
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
-
月額プラン
1カ月更新
2,200円/月
初回登録は初月300円
-
年額プラン
22,000円一括払い・1年更新
1,833円/月
-
3年プラン
59,400円一括払い、3年更新
1,650円/月
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2025年9月11日号






お気に入り記事