ああなんてもったいない……。芸能人が薬物使用で逮捕されたとのニュースを耳にする度に残念な気持ちで胸がいっぱいになる。幻滅した云々というよりむしろ、もうこれからしばらくは地上波で彼らのパフォーマンスを見ることは難しくなるだろうことや、閉ざされてしまった未来に哀しみを覚えて仕方がない。一方で、もしかしたら彼らはようやく捕まったことで救われたのかもしれない、とも思う。そう考えるようになったのは、きっと私が『マトリの推し事 芸能人の家宅捜索をやりたくて』を読んで妙に解像度が上がっているからだろう。

 入省3年目になる麻薬取締官・通称マトリの城戸久美子は日々の仕事に疲弊し、大好きな推しの俳優・江崎()()だけが心の支えだった。薬剤師免許までとって何でこんな仕事をしているのだろうかと、ついに辞表をポケットに忍ばせて出勤したところ、朝礼で江崎が容疑者の一人として挙げられていることを知る。ガサ入れで推しの家に入れるってこと……? スイッチの入った久美子はその日からマトリの仕事に一心不乱に励むようになる。

初月300円でこの続きが読めます。
年額&3年プランは割引キャンペーン中!

有料会員になると、
全ての記事が読み放題

キャンペーン終了まで

  • 月額プラン

    1カ月更新

    2,200円/月

    初回登録は初月300円

  • 年額プラン

    1年更新(2年目からは22,000円)

    およそ833円/月

    1月6日(火)10:00までにお申し込みの方限定

    オススメ!期間限定

  • 3年プラン

    3年更新(4年目からは59,400円)

    およそ1,383円/月

    1月6日(火)10:00までにお申し込みの方限定

    オススメ!期間限定

有料会員になると…

スクープを毎日配信!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

  • 0

  • 3

  • 0

source : 週刊文春 2025年9月25日号