秋のお彼岸も過ぎて、ようやく「秋ですね」と大っぴらに口にしてもよさそうな気候になりました。
お彼岸といえば、先日、街を歩いていたときのこと。急につんのめってしまい、足が痛くて動かなくなりました。「かなわんなぁ、年いったなぁ……」と落ち込みながら、ふと顔をあげた私の目に飛び込んできたのは、「天津甘栗」の売り場。それを見て「あぁ」と納得しました。なぜなら天津甘栗は亡き母の大好物だったからです。買って帰ろうと思った瞬間、足が動き出しました。
甘栗がお望みなら、秋風にふわっと匂いを乗せるとか、もっとスマートな方法もある気がしますが、お母ちゃんらしいな、と思いました。
Q
私は断ることが苦手です。自宅にかかってくるインターネット業者などの営業電話に対しても、「お話だけでも」と言われると、「それなら」とつい折れてしまいます。そんな私にとって営業電話よりも厄介なのは、長話の親戚です。農家をやっている親戚がよく野菜を送ってくれるのですが、御礼の電話をかけると、気付けば他の親戚の噂話や世間話になり、毎回2時間ぐらいかかります。
野菜をもらった手前、こちらからは切りにくいし、結局、相手が満足するまで聞き手に徹します。またお返しでクッキーなんかを送っており、ケチなようですが、そのお金もバカになりません。何よりこれまで長電話に費やした時間を考えるだけで恐ろしいです。相手の長話を断るためのテクニックをご教示いただけますと幸いです。
(72歳・女性 広島県)
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source : 週刊文春 2025年10月23日号

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