“春の珍事”なのか、それともチームは本当に変わったのか――。池山隆寛新監督(60)が率いるヤクルトが、開幕から快進撃を続けている。開幕前には最下位予想が大半を占めていたが、フタを開ければ開幕3カードで7勝1敗。絶好のスタートダッシュを決めてみせたのである。
7勝のうち3勝が逆転勝ち。象徴的だったのは4月5日の中日戦で、7回に一挙5点差をひっくり返して7勝目を手にした。昨年までの淡白な試合運びが一転して、チームが結束した粘り強い試合が目立っている。
そんなチームの変化の中心にいるのが、今季から指揮を執る池山監督だった。池山監督は現役時代は豪快なフルスイングが売りで“ブンブン丸”の愛称で親しまれたスラッガー。引退後は楽天、ヤクルトでコーチを歴任した後、2020年からヤクルトの二軍監督に就任。昨オフに髙津臣吾前監督の退任により一軍監督に昇格した。

「二軍監督時代からチームを盛り上げ、選手を乗せるのが上手い監督という評価でした。その一方で一軍監督としての采配力には疑問を呈する声も多かった。しかし現役中や楽天のコーチ時代に野村克也監督の薫陶を受けただけあり、長期的な視点を持った想像以上の知略家かもしれません」(スポーツ紙ベテラン記者)
超攻撃的なタクト
打線は流れを大事にする。当初の構想では3番は内山壮真内野手だった。しかしその内山が開幕前にケガで離脱。すると1番の長岡秀樹内野手と2番のドミンゴ・サンタナ外野手、4番のホセ・オスナ内野手の打順はいじらず、3番には古賀優大、鈴木叶、中村悠平の3捕手を日替わりで起用して埋めた。これは内山が戻ればそのまま3番に嵌めて、1番から4番までの流れを変えないための策なのだという。一方で5番以降は二軍監督時代からよく知る若手選手を中心に、相手投手によって打順と選手を入れ替える臨機応変さも兼ね備える。
采配で注目を集めているのは、開幕から3カードで送りバントなしという超攻撃的なタクトである。4月3日の中日戦では無死1塁から吉村貢司郎投手に強行させて空振り三振。さすがにこれには、疑問の声も巻き起こったのだが……。
「“たられば”は野球につきもの。ここで1点とったら勝ち、となったら使うかも分からないけど、まだランナー1塁やからね」
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source : 週刊文春 2026年4月16日号






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