英・医学誌「ランセット」は最新の報告(2024年)で、次の14項目を認知症発生のリスク因子(合計45%)として挙げている。
【1】教育不足 5%、【2】難聴 7%、【3】高LDLコレステロール 7%、【4】うつ病 3%、【5】頭部外傷 3%、【6】運動不足 2%、【7】糖尿病 2%、【8】喫煙 2%、【9】高血圧 2%、【10】肥満 1%、【11】過度の飲酒 1%、【12】社会的孤立 5%、【13】大気汚染 3%、【14】視力低下 2%
同誌は14の因子を取り除けば、認知症予防が可能だと指摘。【2】〜【11】は、中高年からの対処が重要であるとし、この連載でも、その多くを取り上げてきた。今回は【8】喫煙のリスクについて内野先生に解説してもらった。
Q 49歳、オジ記者です。オイラ、紫煙を燻らせるハードボイルドな中年に憧れています!
A 喫煙は百害あって一利なし! 厚生労働省の調査によると、40〜50代男性の喫煙率は3割を超えている。タバコには発がん性物質が数多く含まれていて肺がんの発症リスクとなる。
Q がーん!
A 5月31日はWHO(世界保健機関)が定めた世界禁煙デー。厚労省も5月31日から6月6日までを禁煙週間にしているゾ。
Q タバコと言えば有害物質のニコチンですね。
A ニコチンの作用によって血管が収縮して動脈硬化が進行するんだよ。その結果、狭心症や心筋梗塞、脳卒中などの血管の病気のリスクもある。
Q 愛煙家の方はタバコがないとイライラしていますけど、なぜですか?
A ニコチンは、脳から出る快楽物質・ドーパミンの分泌を強制的に促す。
「タバコを吸うと落ち着く」と感じるのはそのためだ。逆にニコチンが足りないと脳はドーパミンの分泌が足りなくて苛立ちを覚える。
Q 禁断症状、コワい。ランセットの報告でも14の認知症リスクの一つですね。
A 九州大学が中心となって、人口9000人の福岡県久山町の住民を対象に、1961年から続けている認知症や脳卒中などの疫学調査(久山町研究)がある。15年に発表した論文によると、中年期(50〜64歳)から老年期(65〜79歳)にわたり喫煙を続けた人は、非喫煙者と比べ、アルツハイマー型認知症の発症リスクは1.98倍、血管性認知症の発症リスクは2.88倍高かった。
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source : 週刊文春 2026年6月11日号






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