社長を交代して9ヶ月が経過した。会社は、何事もなかったように平常運転の日々が続いている。業績も順調だ。新社長への引き継ぎが進んだことで、私のスケジュールには余白が増えた。それはまさに意図してきたところで、誰が社長になっても成長できる会社を目指していたので、サクセッションは概ね順調と言っていいと思う。
ただ、現時点はまだ引き継ぎの真っ只中である。創業者である私がまだ会長として居て、大事な意思決定を委ねるには至っていない。問題への対処も、新社長と一緒に動いているので実質的に二人三脚だ。今後、本当にバトンタッチがうまくいくかどうかは、未知数の段階である。
そんなステイタスにもかかわらず、最近はメディアなどを通じて社長交代を知った方から、「後継者を育てる秘訣を教えてください」などと質問されることが増えた。私も成功者扱いにすっかり慣れてしまい、まだ交代しただけなのに、思わず何かの秘訣を語り出しそうになるから怖い。
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source : 週刊文春 2026年9月3日号





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