7月24日、沖縄の友人ハルさんが亡くなった。誕生日が僕と1日違いの同い年。ご家族は「天寿を全うした」と言っていた。
ハルさんとの出会いは、映画『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ』の沖縄ロケだった。病気で尾ひれを失い、泳げなくなったイルカのフジに、世界で初めて人工尾ひれをつけたという沖縄美ら海水族館の実話をもとにした映画で、僕は水族館の館長役。名護のホテルから本部の水族館に通って撮影した。
地元の漁師役で、上間宗男さんという本部町具志堅区の元区長さんが出演していて、この人は端正で立派な顔の折り目正しい人である。
その謹直な人に付いてニコニコと現れたのがハルさん。真っ白なひげ、白い小さな毛糸の帽子、つなぎのエプロンを付け、ポケットからタバコを出してサービスする。背丈は僕の肩くらい。コロボックルのように小柄で可愛らしいお爺さんだ。同い年と知ったのは、だいぶ後のこと。
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source : 週刊文春 2026年10月15日号
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