1年前、抗がん剤かステロイド薬の影響で脊椎圧迫骨折を起こし、痛みで眠ることもできなかった。ベッドの上でどちらを向いても強烈な痛みに襲われるのだ。ベッドから起き上がるのに毎回30分はかかった。なぜ脊椎の痛みをわざわざ脳に知らせるのか、なぜ脊椎動物に生まれたのか(ミミズやタコに生まれるよりはいいが)、自然を恨んだ。
鎮痛剤を浴びるほど飲んで痛みは数カ月かけて徐々におさまり、最近やっと歩けるまでに回復した。歩けるようになって、わたしは脊椎動物に生まれたこと、痛みによって異常を知らせるシステムが備わっていることに感謝した。
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source : 週刊文春 2026年10月29日号
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