中日を日本一に導いた監督・落合退任の日は近づいていた――。レギュラーであり続ける覚悟。書くことへの覚悟。そして、勝つために嫌われる覚悟。真のプロフェッショナルに変質した者たちの8年の記録は今静かに閉じられる。
(すずきただひら 1977年千葉県生まれ。日刊スポーツ新聞社に入社後、中日、阪神を中心にプロ野球担当記者を16年経験。2019年よりフリー。著書に『清原和博への告白 甲子園13本塁打の真実』、取材・構成担当書に『清原和博 告白』、『薬物依存症』がある。)
日曜日の昼前ということもあるのだろうか、福岡博多の中心街、天神は人波であふれていた。
私は雑踏を避けて、駅前の大通りから1つ奥まった筋にあるコーヒーショップに入った。互いが互いに干渉しない空間に、どこかで聞いたようなジャズが耳を邪魔しない程度の音量で流れていた。
ひとり掛けの席は埋まっていた。私は仕方なく複数人用の大きなテーブルにカバンを置くと、傷だらけのパソコンを取り出した。
落合についての、最後の原稿を書くためだった。
初回登録は初月300円でこの続きが読めます(月額プラン)。
年額プランはキャンペーン中!
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
-
月額プラン
1カ月更新
2,200円/月
初回登録は初月300円
-
年額プラン
1年更新
およそ833円/月
3月27日㊌~4月10日㊌ 10:00の期間にお申し込みの方限定
期間限定
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
有料会員になると…
世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!
- スクープ記事をいち早く読める
- 電子版オリジナル記事が読める
- 解説番組が視聴できる
- 会員限定ニュースレターが読める
source : 週刊文春 2021年3月4日号